油面について

オイルコートは厨房や機械室などの油の滲みこんだコンクリート面や、アスファルト・タールエポなどの油性の塗装面に直接施工する事の出来る2成分型のエポキシ樹脂塗料です。

油脂を含んだ排水に直接接水するコンクリートや、また、油性塗料の下地のコンクリート面に浸透している油分の「深さ」は、使用頻度や使用年数、排水の油脂濃度に左右されます。
下図は飲料水槽内面のエポタール塗装面のコンクリート内部に浸透した油分の写真です。
(ちなみに塗装の施設は飲料水槽内面ですが、エポタールは発ガン性物質の含有・溶出の懸念があるということで、現在は上水道施設内の接水する箇所では使用することが出来ません。)

塗装表面 コンクリート内部(裏面) コンクリート内部(深度)
多数のフクレが発生 茶褐色:浸透部分 浸透の深さ:約15mm
上図のように、油脂がコンクリート内部に深く浸透している場合、従来工法では、浸透部分を撤去するか、あるいは溶剤系の油面プライマーの下地処理が必要です。
浸透の深度が深い場合は撤去作業が大変であるばかりでなく、施設の脆弱化を促進する危惧があります。
また、溶剤系のプライマーでは湿潤面での施工が不可能、狭い場所での施工では換気を充分に行う必要がある、さらにプライマーの上にさらに用途に応じた塗装が必要であります。
オイルコートは油面や油潤面での施工を一回で仕上げることが出来ます。

ただし、オイルコートは上水道の規格(JWWA-K143-2004)に適合していません。
したがって、ここで紹介している上水道の施設については、オイルコートをプライマーとして使用しています。
(※ 工事の概要及び、施工手順を参照して下さい)
アクアボンドとオイルコートの水槽工事は、どのような材質の表面にも、対応できる施工方法を提供しています。

完成

 工事の概要
工事の対象 飲料用貯水槽(専用水道)
水槽の材質 鉄筋コンクリート製
既設の防水方法 エポタール塗装
工事目的 飲料水の保全と構造物の保護
塗装対象部分 天井を除く5面(底版及び壁面)
塗装仕様 使用材料 オイルコートペイント、アクアボンドペイント標準品
塗装方法 アクアボンド:ゴムベラによる追い掛け2回
使用量 アクアボンドペイント標準品 1.5Kg/M2
オイルコートペイント 0.5Kg/M2
平均塗膜厚さ アクアボンドペイント標準品 1.mm
仮設工事 酸欠防止のため水槽内を強制換気。
※止水工事、クラックの補修は漏水がなかったため不要
※天井部分は、爆裂がひどく、漏水の危険がない場合は、通常は、施工しません。

 施工手順
順序 工事項目 施工内容
-1- 仮設工事 水槽内に強制給気
-2- 残水処理 仮設ポンプによる排水
-3- 高圧水洗浄 20Kg/cm2
-4- 下地処理 既設塗膜(エポタール)の除去。(※ただし撤去は浮きの部分、活膜は撤去しない)
表面付着物をサンダーなどで除去。
不陸調整(塗装面の凹凸が激しい場合は、オイルコートゲルを充填)
クラックはなし。
-5- プライマー塗装 ◇材料の混合 主剤と硬化剤を適正比率で混合
◇オイルコートペイント
-6- コーナーコーキング ◇オイルコートゲル
◇底版と外壁の切り付け部分 30mm巾
-7- 塗装 ◇材料の混合 主剤と硬化剤を適正比率で混合
◇塗装 ゴムベラで塗装面を数回強くシゴクように塗装する。

◇アクアボンドペイント標準品
-8- 乾燥養生 常温で約6時間
-9- 塗装面の洗浄 硬化後、1パーセント以下の次亜塩素酸ソーダで表面を洗浄後、さらに水洗して、洗浄水をドレンする。
-10- 注水と復帰 注水と同時にポンプ類の起動を復帰する。
-11- 試験水の採取 注水完了後、、飲料水水質適否試験のため、試験水を採取する。
-12- 工事完了報告書の提出 工事概要書、工事写真、試験成績書。
-特記事項-
プライマーとしてオイルコートを塗装後、アクアボンドを塗装するタイミングはオイルコートのタックがある内に塗装してください。