RC製排水槽工事

油脂を多量に含有している排水を貯留する鉄筋コンクリート製の水槽の表面には油脂が付着し、経年によって付着した油脂がコンクリート内部に浸透します。

このような用途のRC水槽の防水方法にはモルタル防水や、塗膜防水(主にエポキシ樹脂)が多用されています。
いずれの防水方法でも油脂はコンクリート内部に浸透しますが、特にモルタル防水の場合の浸透は顕著で、モルタル防水層の最深部まで浸透します。

このような水槽の従来の防水補修は、コンクリート面を乾燥養生後、溶剤系の油面プライマーを塗装、さらに防水塗装をしますが、コンクリート表面を完全乾燥するには長期間の養生が必要になります。
したがって、仮設と養生費用が必要になると同時に、工期が無駄になります。

オイルコートは湿潤している油面に直接施工することが可能ですから、乾燥養生と仮設が不要・且つ工期を無駄にすることがありません。

下記の施工例は排水処理施設の貯留槽の内部防水補修工事ですが、ビルやマンションの専用水道の受水槽(飲料水槽)に隣接する雑排水槽の表面にも油脂分が浸透している場合があります。

飲料水槽に隣接する排水槽が漏水しますと、飲料水を汚染する危険性がありますので、飲料水槽の保全と同時に排水槽の防水対策が必要です。


 工事の概要
工事の対象 排水処理施設内貯溜槽
水槽の材質 鉄筋コンクリート製
既設の防水方法 モルタル防水
工事目的 防水と構造物の保護
塗装対象部分 天井を除く5面(底版及び壁面)
塗装仕様 使用材料 オイルコートペイント
塗装方法 ゴムベラによる追い掛け2回
使用量 1.5Kg/M2
平均塗膜厚さ 1mm
仮設工事 酸欠防止のため水槽内を強制換気。
※止水工事、クラックの補修は漏水がなかったため不要

 施工手順
順序 工事項目 施工内容
-1- 仮設工事 水槽内に強制給気
-2- 残水処理 仮設ポンプによる排水
-3- 脱脂洗浄 モルタル表面の油脂の酸化皮膜を市販の洗浄剤で除去
-4- 高圧水洗浄 20Kg/cm2
-5- 下地処理 高圧水洗浄によって、除去出来なかった表面付着物をサンダーなどで除去。
不陸調整(塗装面の凹凸が激しい場合は、オイルコートゲルを充填)
-6- 塗装 ◇材料の混合 主剤と硬化剤を適正比率で混合
◇塗装 ゴムベラで塗装面を数回強くシゴクように塗装する。
-7- 乾燥養生 常温で約6時間
-8- 工事完了報告書の提出 工事概要書、工事写真、試験成績書。