鋼板製高架水槽工事

ビルやマンションの古い専用水道の受水槽や高架水槽ではタールエポキシ塗装がありますが、タールエポキシに含まれる発癌性物質が飲料水中に溶出する危険があるということで、現在では、タールエポキシが飲料水槽の防水や防錆に使用されることはありません。

水質の保全という点から、速やかに安全な塗装に改善する必要があると思われます。

下記の施工例は、専用水道の鋼板製高架水槽の防錆と水質保全を目的とした改修工事です。

 工事の概要
工事の対象 飲料用高架水槽(専用水道)
水槽の材質 鋼板製
既設の防水方法 エポタール塗装
工事目的 飲料水の保全と構造物の保護(防錆)
塗装対象部分 天井を除く5面(底版及び壁面)
塗装仕様 使用材料 オイルコートペイント、アクアボンドペイント標準品
塗装方法 アクアボンド:ゴムベラによる追い掛け2回
使用量 アクアボンドペイント標準品 1.5Kg/M2
オイルコートペイント 0.5Kg/M2
平均塗膜厚さ アクアボンドペイント標準品 1.mm
仮設工事 酸欠防止のため水槽内を強制換気。

 施工手順
順序 工事項目 施工内容
-1- 仮設工事 水槽内に強制給気
-2- 残水処理 仮設ポンプによる排水
-3- 高圧水洗浄 20Kg/cm2
-4- 下地処理 既設塗膜(エポタール)の除去。(※ただし撤去は浮きの部分、活膜は撤去しない)
表面付着物をサンダーなどで除去。
不陸調整(塗装面の凹凸が激しい場合は、オイルコートゲルを充填)
クラックはなし。
-5- プライマー塗装 ◇材料の混合 主剤と硬化剤を適正比率で混合
◇オイルコートペイント
-6- 塗装 ◇材料の混合 主剤と硬化剤を適正比率で混合
◇塗装 ゴムベラで塗装面を数回強くシゴクように塗装する。

◇アクアボンドペイント標準品
-7- 乾燥養生 常温で約6時間
-8- 塗装面の洗浄 硬化後、1パーセント以下の次亜塩素酸ソーダで表面を洗浄後、さらに水洗して、洗浄水をドレンする。
-9- 注水と復帰 注水と同時にポンプ類の起動を復帰する。
-10- 試験水の採取 注水完了後、、飲料水水質適否試験のため、試験水を採取する。
-11- 工事完了報告書の提出 工事概要書、工事写真、試験成績書。
-特記事項-

(1)プライマーとしてオイルコートを塗装後、アクアボンドを塗装するタイミングはオイルコートのタックがある内に塗装してください。


(2)鋼板が錆によって部分的に凹部が顕著である場合は強度的に問題があります。
凹部の補強には鉄部の補修剤「コーキング110」(速硬化型エポキシ樹脂)一種ケレンの後、施工してください。

 施工写真
施工前 フクレの撤去 既設塗膜の撤去
施工前 既設塗膜のフクレの撤去 既設の浮き塗膜の撤去
オイルコートの塗装 オイルコート塗装後 アクアボンド(施工後)
オイルコートの塗装 オイルコート塗装後 アクアボンド(施工後)