再塗装時期

1.劣化の原因
  アクアボンドは二成分型のエポキシ樹脂で主剤(エポキシ樹脂)と硬化剤(脂肪族ポ      
  リアミン)で構成されています。
  一般にエポキシ樹脂は、その分子の両端にエポキシ基を持ち、通常は安定ですが、適当な触媒(硬化剤)を添加しますと、エポキシ樹脂の分子同士が重合反応によって結合(架橋反応)、硬化します。
  架橋構造は網目構造ですから、エポキシ樹脂硬化物は空隙(ポア)を有しています。
  そのため、その内部に水分を含んだり、また水蒸気を通過します。
  塗膜の防水性は、水分を出来るだけ含まず、また水蒸気の通過性(水蒸気透過率)が低い
  ほど高いということが出来ます。
  防水性の向上のために、遮蔽効果(防水効果)を有する充填剤を添加して塗料化するのですが、エポキシ樹脂の場合水蒸気の通過性や水分の含有を完全に無くすことは出来ません。
  したがって、長期的に観れば水分は塗膜を通じて、被着体表面に移行します。
  この移行した水分は、塗膜と被着体の密着性を低下させ、また施工時の密着性が万全でない場合に界面に介在するようになります。
  この界面に介在する水分が温度勾配によって膨張・収縮を繰り返すことによって、フクレが発生し、さらに成長して塗装膜が剥がれます。
  
  以上はエポキシ樹脂塗膜の特性に因る必然的な劣化の原因ですが、飲料水中に含まれる残留塩素の酸化作用も原因の一つです。
  残留塩素濃度は低い(1~2ppm)ので、劣化を短期間で定量的に把握することは困難ですが、長期的に劣化の誘因であると推察されます。
  その他、定期清掃時における塗膜表面の磨耗や、地震などの躯体の動きによって界面に働くせん断力の作用、母材と塗膜の線膨張率の差異なども原因として考えられます。
   
2.再塗装の時期について
  塗膜の機能は材料と施工の相互効果ですから、いずれかが不適であれば機能が不全であることは言うまでもありません。
  しかしながら、前述しましたようなエポキシ樹脂塗膜の性質上、たとえ施工が完全であっても、経年的な劣化は必然的な事象です。
  不適正な施工による塗膜は短期間でふくれが発生して早急な補修が必要になりますが、経年的な劣化の程度を定量的に判断することが困難です。
  一般的な樹脂塗膜防水の保証期間(屋根防水の場合で5〜7年、水槽の場合3〜5年)から考えて、10年経過の塗膜の劣化は相当進行していると予想されます。
  
  弊社の経験ですが、飲料水槽の塗り替えは7〜10年が一般的です。 
  
以下余白

 塗膜防水についての法的な規制について
団地、マンション等の集合住宅や、オフィスビルの給水施設の法的な取り扱いは、規模の大小によって、専用水道、簡易専用水道、小規模給水施設に、厚生省の水道法で分類されています。
しかし、これらの施設の接水する部分に使用する塗料(主に受水槽の内面防水材)についての規制は、基本的にありません。
しかし、直接、飲料水と接触する塗料ですから、塗料中の成分が水中に溶出すると危険です。
したがって、このような塗料は、上水道に規制される日本水道工業規格(JWWA-K-135)の溶出試験に準拠した塗料が通常、使用されています。
また、これらの施設の維持管理は、厚生省のビル管理法によって規制されています。

 アクアボンド塗膜防水のメリット

アクアボンドの防水工事の最大のメリットは、アクアボンドが水中や、湿潤面で、施工の出来る塗料であるということです。
一般的に、塗装工事は、塗装表面を乾燥してから施工します。
しかし、受水槽が鉄筋コンクリートの場合、表面を強制的に乾燥してから塗装しますが、コンクリートは、多孔性の構造体ですから、強制的な乾燥によって、水分がコンクリートの中に浸透します。
この状態で、塗装しますと、塗料が硬化するまでの時間内に、内部に浸透した水分が温度勾配によって、コンクリート表面に移行し、未硬化の塗料と塗装表面の界面に水分が介在することになります。
この状態(背圧)の接着では、所定の強度を発揮することは出来ません。
水槽に使用されていたコンクリート製の躯体を完全に乾燥するには、環境条件によって異なりますが、相当な日数がかかります。
従って、乾燥が条件となる塗料では、乾燥に必要な日数の間、給水のための大規模な仮設が必要になります。
また、比較的規模の大きい受水槽は、間仕切りによって完全に独立した2槽式があります。
この場合は、1槽で給水しながら、他槽を施工するので、仮設は不要になりますが、間仕切り用の壁面に結露がある場合は、剥がれの原因になります。
このような現象がおきないためにも、アクアボンドをお勧めします。

■仮設工事が必要なく、断続的な断水によって補修を計画・実施することが出来ます。
■小規模の水槽では、半日の断水で施工が可能です。
■湿潤面での接着強度に優れています。
■無溶剤のエポキシ樹脂ですから、蒸発成分が少なく、工事中の悪臭や騒音などの近隣への迷惑はありません。
■防水性・耐久性に優れています。